もしもの時に心強い 地域の見守りや訓練に参加してみましょう
もしもの災害や、ご自身の体調が悪くなった時、一人でどうにかしなければならないと思うと、とても心細く感じるものです。ご家族が遠方に住んでいらっしゃる場合は、なおさら不安を感じるかもしれません。
このような時に、一番の支えになるのは、実は地域のつながりであったりします。近所に顔見知りの方がいるだけで、いざという時に助け合えたり、安否を確認し合えたりすることがあります。
「でも、地域の集まりや訓練に参加するのは大変そう」「体力に自信がないから迷惑をかけてしまうかも」とためらってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、地域の見守りや防災訓練に参加することの良さと、高齢の方でも無理なく、ご自身のペースで参加できる方法についてご紹介いたします。
地域の見守り活動とは
地域の見守り活動は、自治体や民生委員さん、近所の方が、高齢者の方などに日頃から声かけをしたり、少し様子を見守ったりする活動です。
こうした見守りがあると、もしもの時に、ご自身の体調やご自宅に何か異変があった場合に、周りの方が気づきやすくなります。孤独を防ぐことにもつながります。
自治体によっては、事前に登録することで、定期的に電話で安否確認をしてくれたり、緊急時に駆けつけてくれたりするサービスを行っている場合もあります。お住まいの地域の役場に問い合わせてみると良いでしょう。
地域の防災訓練に参加する良さ
地震や台風、大雨など、もしもの災害に備えるために、地域の防災訓練が行われることがあります。
防災訓練というと、大がかりなものを想像されるかもしれませんが、地域の集会所や近くの公園で、短時間で行われることも多くあります。
防災訓練に参加することには、いくつかの良い点があります。
- もしもの時の行動が身につく: 避難場所への経路を確認したり、初期消火の方法を学んだり、救護の仕方を知ったりと、いざという時に役立つ具体的な行動を身につけることができます。
- 地域の方と顔見知りになれる: 訓練を通して、同じ地域に住む方々と知り合うことができます。日頃からあいさつを交わす関係があれば、もしもの時に助けを求めやすくなりますし、助け合うことにもつながります。
- 地域の情報を得られる: 自治体や町内会から、地域の特性に合わせた防災情報や、もしもの時の避難所の情報などが得られます。
高齢でも無理なく参加するには
地域の見守りや防災訓練への参加は、確かに一歩踏み出す勇気が必要かもしれません。ですが、無理なく、ご自身の体力やペースに合わせてできることから始めてみましょう。
- まずは情報を集める: 自治体の広報誌や、町内会・自治会の回覧板には、地域のイベントや防災訓練の予定が載っていることがあります。まずは、こうした情報に目をとおしてみましょう。
- 短時間だけ参加してみる: いきなり全てに参加する必要はありません。例えば、地域の集まりで冒頭のあいさつだけ聞く、防災訓練の見学だけしてみる、など、短時間だけ顔を出してみることから始めても良いでしょう。
- 身近なあいさつから始める: 地域のつながりは、特別なことに参加することだけではありません。近所の方と顔を合わせた時に、きちんとあいさつをするだけでも、十分な一歩です。立ち話をする機会があれば、地域の情報交換ができることもあります。
- 周りの人に相談する: 体力に不安がある、一人で参加するのが心配、といった場合は、民生委員さんや、地域の包括支援センター、ケアマネージャーさんに相談してみるのも良い方法です。地域の情報に詳しく、どのように地域とつながれるかアドバイスをくれるかもしれません。
参加が難しい場合の「ゆるやかな」つながり方
どうしても地域の集まりや訓練に直接参加するのが難しい場合でも、地域とつながる方法はあります。
- 広報誌や掲示板をチェックする: 自治体や町内会の広報誌、地域の掲示板には、もしもの時に必要な情報や、地域の活動の情報が載っています。しっかり確認する習慣をつけましょう。
- 家族に協力を頼む: 遠方の家族に、お住まいの地域の自治体のウェブサイトを見てもらい、地域の防災情報や高齢者向けサービスについて調べてもらうこともできます。
- あいさつを大切にする: 直接的な交流は難しくても、近所の方との日頃のあいさつは大切にしましょう。顔見知りになるだけで、もしもの時の安心感が違います。
まとめ
もしもの時に備えることは大切ですが、すべてを一人で抱え込む必要はありません。地域の見守りや訓練への参加は、いざという時に役立つ情報や、心強い助け合いの関係を築くための大切な一歩です。
体力に自信がなくても、デジタル機器の操作が苦手でも、ご自身のペースでできることから始めてみましょう。小さな一歩が、もしもの時の大きな安心につながるはずです。