体力に自信がなくても大丈夫 もしもの時、避難所まであわてず安全に移動する方法
もしもの時、避難が必要になったとき、体力に自信がないと避難所までたどり着けるか不安に感じることがあるかもしれません。あわてて無理をしてしまうと、かえって危険なこともあります。
ここでは、体力に不安がある方が、ご自身のペースで安全に避難所まで移動するための備えと、災害が起きた時にできることをご紹介します。
まずは落ち着いて、安全を確保します
大きな揺れがおさまったら、まずはご自宅の中で安全な場所に移動し、落ち着いて状況を確認します。すぐに外に出る必要はありません。
テレビやラジオ、お持ちのスマートフォンなどで、地域の避難情報が出ていないか確認します。避難勧告や避難指示が出ている場合、避難所へ移動することを検討します。
避難所へ移動する前に確認すること
避難所へ移動すると決めたら、出発する前にいくつか確認しておきたいことがあります。
- 安全なルートを確認する: 事前に自治体が公表しているハザードマップなどで、自宅から避難所までの安全なルートを確認しておきましょう。災害時は道が寸断されたり、危険な場所ができたりすることがあります。可能であれば、複数のルートを知っておくと安心です。
- 持ち物を最終チェックする: 事前に準備しておいた非常持ち出し袋をもう一度確認します。本当に必要なものだけに絞り、できるだけ軽くすることが大切です。両手が使えるリュックサックにまとめるのがおすすめです。
- 服装を確認する: 動きやすく、肌の露出が少ない長袖・長ズボンを選びます。底が厚く、歩きやすい靴を履きましょう。
安全な移動のための方法と工夫
体力に自信がなくても、安全に移動するための方法や工夫があります。
- 無理せず、ゆっくりと移動します: あわてる必要はありません。ご自身のペースで、一歩ずつゆっくりと進みます。
- こまめに休憩をとります: 少し疲れたな、と感じたら、安全な場所で立ち止まり、休憩をとりましょう。座れる場所があれば、無理せず座って休みます。水分補給も忘れずに行います。
- 一人で抱え込まず、周囲と助け合います: もしご近所の方で避難する方がいれば、声をかけあい、一緒に移動することも考えてみましょう。一人で移動するよりも心強く、いざという時に助け合うことができます。地域の自主防災組織などがある場合は、日頃から参加しておくと、顔見知りができて安心です。
- 杖や歩行器などを活用します: 普段から杖などを使用している場合は、ためらわずに使用しましょう。バランスを保ち、足への負担を減らすことができます。
- 荷物が多い場合はカートなども検討します: 持ち出し品が多くなりそうな場合は、軽いキャリーカートなどを活用するのも一つの方法です。ただし、段差や瓦礫などでかえって使いにくい場合もあるため、可能であれば荷物は最小限にするのが理想です。
事前に準備しておきたいこと
災害時にあわてず行動するために、普段からできる準備があります。
- 避難ルートを実際に歩いて確認してみる: 体力に余裕がある時に、自宅から避難所までの道を実際に歩いてみましょう。どのくらいの時間がかかるか、坂道や段差はあるか、休憩できる場所はあるかなどを確認できます。
- 歩く練習をして体力を維持する: 普段から無理のない範囲でウォーキングなどを行い、足腰の体力を維持することも大切です。
- 非常持ち出し袋の中身を軽量化する: 定期的に持ち出し袋の中身を見直し、不要なものを取り除くなどして、できるだけ軽くしておきましょう。
- 地域のハザードマップを確認する: ご自身の住む地域にどのような危険があるのかを知り、避難所や安全な避難ルートを確認しておきます。自治体のウェブサイトや配布される印刷物などで確認できます。
まとめ
体力に自信がない方が避難所へ安全に移動するためには、事前の準備と、災害が起きた時に「あわてず、無理をしない」ことが大切です。
地域の避難所や避難ルートを事前に確認し、実際に歩いてみる練習をしたり、非常持ち出し袋を軽くしておいたりすることで、いざという時の不安を減らすことができます。
また、一人で抱え込まず、ご近所の方と日頃からあいさつを交わしておくなど、地域のつながりを大切にすることも、いざという時の助け合いにつながります。
この記事でご紹介した方法を参考に、ご自身のペースでできることから備えを進めてみてください。