もしもの停電に備える スマホなどデジタル機器の充電方法
自然災害などで停電が発生すると、電気が使えなくなるため、普段当たり前に使っている家電製品が動かなくなり、生活に大きな影響が出ます。中でも、連絡手段や情報収集に欠かせないスマートフォンなどのデジタル機器が使えなくなると、いざという時に困ることが考えられます。
この記事では、もしもの停電に備えて、スマートフォンをはじめとしたデジタル機器を充電するための具体的な方法をご紹介します。事前に準備をしておくことで、いざという時にも落ち着いて対応できるようになります。
停電時にもスマホが使えるようにしておきたい理由
停電が起きると、固定電話が使えなくなったり、テレビが見られなくなったりすることがあります。そのような状況で、スマートフォンは貴重な情報源や連絡手段となります。
- 情報収集: 災害の状況や地域の情報、避難情報などを知ることができます。
- 安否確認: 遠方に住む家族や友人と連絡を取り合うことができます。
- 連絡手段: 緊急時に関係機関へ連絡する際に必要になるかもしれません。
そのため、停電が長引いた場合でも、スマートフォンを少しでも長く使えるように備えておくことが大切です。
具体的な充電方法の備え
停電時にスマートフォンやタブレットなどを充電するには、電気コンセント以外の電源が必要です。ここでは、ご自宅で備えられるいくつかの方法をご紹介します。
1. モバイルバッテリー
モバイルバッテリーは、持ち運びできる充電器です。事前に家庭のコンセントから充電しておけば、停電時や外出先でもスマートフォンなどを充電できます。
- 選び方のポイント:
- 容量: スマートフォンを何回充電できるかを示します。「mAh(ミリアンペアアワー)」という単位で見ます。数字が大きいほどたくさん充電できますが、本体が重く大きくなります。ご自身のスマートフォンのバッテリー容量を調べ、必要な容量のモバイルバッテリーを選びましょう。例えば、スマートフォンの容量が3000mAhなら、10000mAhのモバイルバッテリーであれば2~3回充電できる目安になります。
- 出力ポート: スマートフォンの充電ケーブルに対応した差込口(USBポートなど)があるか確認します。複数の機器を同時に充電できるものもあります。
- 残量表示: バッテリーの残量が数字やランプで分かるものが便利です。
- 備え方のコツ:
- 満充電にしておき、いつでも使える状態にしておきましょう。
- 充電したまま放置せず、時々充電し直して性能を保ちましょう。
2. 充電式乾電池と充電器
繰り返し使える充電式の乾電池と、それを使ってスマートフォンなどを充電できるUSB充電器を組み合わせて使う方法です。
- 充電器に充電式乾電池をセットし、USBケーブルでスマートフォンとつないで充電します。
- 乾電池を多めに用意しておけば、バッテリーが切れても新しい乾電池に交換して使い続けることができます。
- 充電式乾電池は普段からリモコンなどに使っておき、常に充電しておくと無駄がありません。
3. 手回し充電器やソーラー充電器
- 手回し充電器: ハンドルを回すことで電気を発生させ、スマートフォンなどを充電できます。電池や電気がない状況でも使えますが、充電に時間がかかり、体力も使います。防災ラジオにこの機能が付いているものもあります。
- ソーラー充電器: 太陽の光を電力に変えて充電します。日差しがあればどこでも充電できますが、天候に左右されやすく、こちらも充電に時間がかかることが多いです。
これらの方法は、モバイルバッテリーなどの充電が切れてしまった場合の補助として考えておくと良いかもしれません。
4. 車載充電器(シガーソケット充電器)
ご自身やご家族が車をお持ちの場合、車のシガーソケット(アクセサリーソケット)を使ってスマートフォンなどを充電できます。
- 事前に、車のシガーソケットに差し込むタイプのUSB充電器を用意しておきましょう。
- 停電時は車の中で充電できますが、換気を十分に行うなど、安全に配慮して利用してください。
普段からできる工夫
特別な機器の備えだけでなく、普段から少し気をつけておくことでも、停電時の安心につながります。
- スマートフォンの充電をこまめに: バッテリー残量が少なくなる前に充電する習慣をつけましょう。常に一定の充電量を保っておくことで、突然の停電にも対応しやすくなります。
- スマートフォンの省エネ設定を活用: 画面の明るさを控えめにする、使っていないアプリを閉じるなど、バッテリーの消費を抑える設定を確認しておきましょう。
- 連絡手段を複数用意: スマートフォンだけでなく、災害用伝言ダイヤル(171)やインターネットを使った災害用伝言板(web171)の使い方を確認しておきましょう。また、遠方の家族と緊急時の連絡方法(例:どこに避難したら連絡を取り合うか、特定のメッセージを送るなど)を事前に決めておくことも重要です。
まとめ
停電はいつ起きるかわかりません。もしもの時に備えて、モバイルバッテリーや充電式乾電池、手回し充電器など、ご自身にとって使いやすい方法でスマートフォンなどの充電手段を準備しておくことは、安心な生活のために大切な備えとなります。
この記事でご紹介した方法を参考に、ご自身に合った備えを進めてみてください。そして、普段からスマートフォンの充電を心がけたり、緊急時の連絡方法を確認したりすることも忘れないようにしましょう。少しずつ準備をしておくことで、大きな安心につながります。