自宅でゆっくり休むために ご自身の体調が悪くなった時の備え
ご自身の体調が悪くなった時、病院に行くのが難しかったり、すぐに外出できる状態ではなかったりすることがあります。そのような時でも自宅で安心して過ごせるよう、普段から少し準備をしておくと心強いものです。
この記事では、体調が優れない時にご自宅で療養するために、どのような準備をしておくと良いかをご説明いたします。特別なことではなく、日頃から少し気を配るだけでできることばかりです。
なぜ体調不良時の備えが必要なのでしょうか
体調不良は突然訪れることがあります。特に高齢になりますと、回復に時間がかかったり、持病がある場合は注意が必要だったりすることもあります。
- すぐに医療機関に行けない場合: 夜間や休日、あるいは感染症が流行している時期など、すぐに病院や診療所に行けないことがあります。
- ご自宅で静養が必要な場合: 風邪や軽い怪我など、大事をとって数日間ご自宅でゆっくり休むよう言われることがあります。
- ご家族がすぐに駆けつけられない場合: ご家族が遠方にお住まいの場合は、すぐにはお手伝いに来られないかもしれません。
このような時に、必要なものが手元に揃っていると、慌てずに済み、心穏やかに過ごすことができます。
体調が悪い時に備えて準備しておきたいもの
ご自宅で体調を崩してしまった時に役立つものをいくつかご紹介します。普段から使っているものや、買い置きしておくと安心なものばかりです。
1. 食料品
食欲がない時や、調理が難しい時でも栄養が摂れるものを用意しておきましょう。
- お粥やゼリー飲料: 喉ごしが良く、消化にも優しいです。個包装のものが便利です。
- レトルトのおかずやスープ: 温めるだけで食べられるものです。野菜が入っているものなども栄養補給になります。
- 果物の缶詰やジュース: ビタミン補給になります。
- 栄養補助食品: 少量でもエネルギーや栄養が摂れるゼリーや飲料などがあると安心です。
- 常温で長期保存できるもの: パスタや缶詰、フリーズドライ食品など、いざという時のための備蓄も兼ねておくと良いでしょう。
2. 飲み物
水分補給はとても大切です。
- 水: ペットボトル入りの水を数本常備しておきましょう。
- 経口補水液: 体から水分や塩分が失われた時に役立ちます。スポーツドリンクでも代用できますが、糖分が少ない経口補水液の方が適している場合もあります。
- お茶やほうじ茶: いつも飲んでいるもので、喉を潤すのに適しています。
- お湯や白湯: 体を温めたい時にすぐに飲めるよう、電気ケトルなどがあると便利です。
3. 医薬品・衛生用品
ご自身の体調に合わせて必要なものを用意しておきます。
- 普段飲んでいる薬: かかりつけ医から処方されている薬は、切らさないように注意しましょう。
- かかりつけ医への連絡方法: 診察時間や電話番号などをすぐに確認できるよう控えておきましょう。
- 市販薬: 解熱剤、鎮痛剤、胃腸薬、咳止めなど、ご自身の症状に合わせて医師や薬剤師に相談して用意しておくと良いでしょう。
- 体温計: 体温を測ることは体調管理の基本です。デジタル体温計は使いやすいです。
- マスク: ご家族と同居している場合や、やむを得ず外出する場合などに使用します。
- 消毒液やウェットティッシュ: 手指の消毒や身の回りを清潔に保つのに使います。
- 冷却シートや氷枕: 熱が出た時などに役立ちます。
4. その他
快適に過ごすためにあると良いものです。
- 寝具: 毛布や肌掛けなど、体温を調整しやすいものを用意しておきましょう。
- 着替え: 汗をかいた時などに着替えられるよう準備しておきます。
- タオル: 汗を拭いたり、体を拭いたりするのに使います。
- 連絡手段: 家族や友人、ご近所の方に連絡できるよう、携帯電話や固定電話の充電ができているか確認しておきましょう。緊急連絡先をまとめておくと安心です。
- ゴミ袋: ティッシュや使用済みのマスクなどを捨てるのに便利です。
体調が悪くなる前にできること
体調を崩してから慌てないために、普段から少し意識しておきましょう。
- かかりつけ医を決めておく: 信頼できるお医者さんを見つけておくと、体調不良の際に相談しやすくなります。
- お薬手帳を活用する: 普段飲んでいる薬やアレルギーなどを記録しておくと、他の医療機関にかかる際などに役立ちます。
- 家族や信頼できる人との連絡方法を確認する: 遠方の家族とは、定期的に連絡を取り合う習慣をつけておくと、いざという時に連絡が取りやすいです。近くに頼れる人がいれば、緊急時の連絡方法などを話し合っておくことも考えられます。
- 必要なものをリストアップしておく: ご自身にとって必要なものをリストにしておくと、買い物の際に確認できますし、ご家族に頼む際にも分かりやすいです。
体調が悪くなった時の過ごし方
もし体調が優れないと感じたら、無理をせず、まずはゆっくり休みましょう。
- 体を休める: 横になって体を休ませることが大切です。
- 水分をこまめに摂る: 脱水を防ぐために、少しずつでも水分を摂りましょう。
- 体温を測る: ご自身の状態を把握するために、体温を測りましょう。
- 必要に応じて連絡する: 体調が改善しない場合や、症状がつらい場合は、かかりつけ医やご家族に連絡しましょう。
まとめ
ご自身の体調が優れない時に備えて、あらかじめ食料や飲み物、衛生用品などを少し準備しておくだけで、ぐっと安心感が増します。普段からご自身の健康状態に気を配り、いざという時に落ち着いて対応できるよう、できることから少しずつ備えを進めていきましょう。これらの備えは、感染症が流行している時期だけでなく、普段からの健康管理や、もしもの災害時にも役立つものです。ご自身の安心のため、そして大切なご家族のためにも、ぜひできることから始めてみてください。